白内障手術における「乱視矯正」の歴史と未来|めめ眼科船橋|習志野・実籾の眼科・白内障手術

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白内障手術における「乱視矯正」の歴史と未来

白内障手術における「乱視矯正」の歴史と未来|めめ眼科船橋|習志野・実籾の眼科・白内障手術

2026年2月07

かつての白内障手術は「濁ったレンズを取り除き、明るさを取り戻すこと」が最大の目的でした。しかし現代の白内障手術は、単に「見えるようになる」だけでなく、「いかに質の高い見え方を手に入れるか」という、屈折矯正手術としての側面が非常に強くなっています。

その中で、術後の満足度を左右する最大の鍵となるのが「乱視の管理」です。今回は、乱視測定の歴史を振り返りながら、当院が導入している最新鋭のシステム「アルゴス(ARGOS®)」と「ベリオン(VERION™)」が、どのように手術の精度を変えたのかを詳しく解説します。

乱視測定の歴史:手探りの時代からデジタルへ

乱視とは、角膜(黒目)のカーブがラグビーボールのように歪んでいるために、光の焦点が一点に合わない状態を指します。白内障手術では、この乱視をいかに正確に測定し、適切なレンズで矯正するかが重要です。

昔の測定:マニュアル(手動)の時代

数十年前までは、医師や検査員が「ジャバル角膜計」などの手動機器を使い、目視で角膜のカーブを測っていました。しかし、人間の目による測定にはどうしても個人差が生じます。また、角膜の「表面」しか測れなかったため、目全体の乱視を正確に把握するには限界がありました。

オートレフの登場と課題

その後、自動で測定できる「オートケラトメーター」が登場し、測定の標準化が進みました。しかし、それでも課題は残りました。それは、「角膜の裏面」の影響です。 実は、乱視には角膜の表面だけでなく、裏面の形状も関与しています。従来の多くの機器は表面のデータから裏面を「予測」して計算していたため、実際の値とズレが生じることが少なくありませんでした。

「トータル」で捉える最新の測定技術

現代の白内障手術では、角膜の表面だけでなく裏面も合わせた「トータル・ケラトメトリー(全角膜屈折力)」を測定することが、乱視矯正レンズ(トーリックレンズ)の成功には不可欠です。

当院で導入している「アルゴス(ARGOS®)」は、最新のSS-OCT(スウェプトソースOCT)技術を用いたバイオメータ(眼軸長測定装置)です。

  1. 圧倒的な透過力: 非常に進行した(硬い)白内障でも、赤外線光によって眼の奥まで正確に測定が可能です。
  2. 角膜裏面までカバー: 表面と裏面の両方をダイレクトに測定し、その方に最適な眼内レンズの度数を算出します。
  3. 高速測定: 患者様の負担を軽減しつつ、瞬時に膨大なデータを取得します。

これにより、かつての「予測値」に基づいた計算ではなく、「実測値」に基づいた極めて精度の高い手術計画が可能になりました。

ヒューマンエラーを排除する「デジタル連携」の重要性

どんなに優れた検査データがあっても、それを手術室で再現できなければ意味がありません。 従来の乱視矯正手術では、手術直前に患者様の目にペンで印(マーク)をつける「手書きの工程」がありました。しかし、ここにはいくつかのリスクが潜んでいました。

  1. 体位による眼球の回転(回旋): 座って診察している時と、手術台で寝ている時では、眼球がわずかに回転します。
  2. インクの滲みや消失: 手術中に洗浄液でマークが消えたり、太い線で正確な角度が分かりにくくなったりすることがありました。
  3. 転記ミス: 検査室の数値を手術室のカルテに書き写す際のミス。

乱視矯正レンズは、わずか5度から10度ズレるだけで、その矯正効果が大幅に減退してしまいます。

当院のこだわり:アルゴス × ベリオンによる「デジタル・ナビゲーション」

当院では、これらの「人の手による誤差」を極力なくすため、「ベリオン(VERION™)」というイメージガイドシステムを導入しています。

アルゴスとベリオンの連携システム

  1. 指紋のような「目の地図」を作成: 検査室のアルゴスで、患者様の結膜(白目)の血管走行や虹彩のパターンをデジタル画像として記録します。これが「目の指紋」となります。
  2. 手術室へのデータ転送: 測定データはネットワークを通じて、直接手術室の顕微鏡システムへ転送されます。書き写しのミスは起こり得ません。
  3. ライブでのナビゲーション: 手術中、顕微鏡の視野にデジタルガイドがオーバーレイ(重ね合わせ)表示されます。ベリオンがリアルタイムで目の回転を補正し、「ここにレンズを置くべき」という正確な軸を医師に示します。

このシステムにより、「術前のターゲット(目標)」と「術後の結果」を限りなく一致させる体制を整えています。私たちは、デジタル技術を駆使することで、執刀医の技術を最大限に引き出し、ヒューマンエラーが入り込む隙間を徹底的に排除しています。

患者様お一人おひとりの「理想」のために

白内障手術は、人生で何度も受けるものではありません。だからこそ、当院は「最新の設備」と「徹底した準備」に妥協しません。

アルゴスによる精密な「測定」と、ベリオンによる正確な「ガイド」。これらを組み合わせることで、乱視に悩む患者様にも、術後のクリアで快適な視界を提供できる環境を整えております。

「術後はメガネなしでゴルフがしたい」「夜の運転を楽にしたい」「裁縫を趣味にしたい」… 皆様が抱く術後の希望を、ぜひお聞かせください。最新のテクノロジーと、お一人おひとりに寄り添うカウンセリングで、最適な「見え方」を共にデザインしていきましょう。

結びに

白内障手術は今や、濁りを取るだけでなく「視機能を最適化する」時代です。当院では地域の皆様に世界水準の安全性と精度をお届けできるよう、これからも研鑽を積んでまいります。

少しでも目に違和感がある方、白内障と言われたけれど手術が不安な方。まずは精密検査で、ご自身の目の「今」を詳しく知ることから始めてみませんか?

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