2026年4月04

当院では、患者さまにより負担の少ない、そしてより精度の高い検査を受けていただけるよう、この度、最新の視野検査機器「アイモ(imo)」を導入いたしました。
緑内障をはじめとする眼疾患の早期発見・経過観察において、視野検査は欠かすことのできない重要なステップです。しかし、「視野検査は時間がかかるし、暗い部屋でじっとしているのが疲れる」というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
今回は、新しく導入した「アイモ」によって検査がどのようにスムーズになるのか、そして新しく測定可能となった「コントラスト感度」が皆さまの目の健康管理にどう役立つのかを詳しく解説します。
視野検査がもっと自由に、もっとスムーズに
従来の視野検査は、暗室の中で大きなドーム状の装置に顔を固定し、片目を隠してじっと一点を見つめ続ける必要がありました。この「顔の固定」や「暗室での拘束感」が、患者さまにとっては大きな負担となることが少なくありませんでした。
新しく導入したアイモは、これまでの検査の常識を覆す多くのメリットを備えています。
暗室が不要。いつもの明るさで検査可能
アイモはヘッドマウント型(または据え置きのモニター覗き込み型)の最新デバイスです。外部の光を遮断する構造になっているため、わざわざ検査のために暗い部屋へ移動する必要がありません。 診察室や一般の検査スペースの明るさのまま、スムーズに検査へ移行できます。
両目を開けたまま、片目ずつ検査ができる
これまでの検査では、片目をアイパッチなどで隠す必要がありました。しかしアイモは、特殊な光学系技術により、両目を開けた状態のまま、左右別々の視標を提示することが可能です。これにより、片目を隠す違和感や、隠した方の目が疲れてしまうといったストレスが大幅に軽減されます。
無理のない姿勢でリラックス
顔を台に押し付けて固定する必要がないため、車椅子の方や、首・腰への負担が気になる方でも、ご自身が楽な姿勢で受けることができます。リラックスして検査に臨めることは、検査結果の正確性を高めることにも繋がります。
「見え方の質」を数値化する「コントラスト感度」
今回の導入で特筆すべき点は、視野の欠損だけでなく、「コントラスト感度」を精密に測定できるようになったことです。
「視力検査で1.0出ているから大丈夫」と思っていても、「なんとなく霧がかかったように見える」「夜間の運転が怖くなった」「階段の段差が見えにくい」と感じることはありませんか?それは「視力」ではなく「コントラスト感度(色の濃淡を見分ける力)」が低下しているサインかもしれません。
コントラスト感度とは?
視力検査が「どれだけ小さなものが見えるか」を測るのに対し、コントラスト感度は「どれだけ薄い色の違いを識別できるか」を測る指標です。
- 白内障の早期診断に: 水晶体が濁り始めると、視力が低下する前にまずコントラスト感度が下がることがあります。「数字上の視力は良いけれど、実際には見えにくい」という違和感の原因を特定できます。
- 多焦点眼内レンズの適応判断に: 白内障手術で多焦点レンズを検討されている方にとって、術前のコントラスト感度の把握は非常に重要です。患者さまの目の状態に合わせた最適なレンズ選びの指標となります。
- 日常生活の安全性向上: コントラスト感度が低下すると、雨の日の路面や夕方の歩行者など、境界線が曖昧なものが見えにくくなります。自分の見え方の特性を知ることで、日常生活での事故防止に役立てることができます。
緑内障の早期発見と継続的なケアのために
緑内障は、自覚症状がないまま視野が欠けていく病気です。一度失われた視野を取り戻すことは難しいため、「いかに早く見つけ、いかに進行を食い止めるか」がすべてと言っても過言ではありません。
アイモによる検査は、従来よりも短時間で、かつ高精度なデータを得ることができます。検査のハードルが下がることで、定期的なチェックも継続しやすくなるはずです。
「視野検査は大変だから……」と足が遠のいていた方も、ぜひこの機会に最新の検査を体験してみてください。


